⑤遊水地となった善入寺島

徳島県阿波市市場町と吉野川市川島町にかけて吉野川の中に粟島と呼ばれる善入寺島があります.入寺島は,耕地・林野で四百八十ヘクタール,戸数六百戸、人口三千人が住んでいた川中島で南北幅二,三キロ東西約九キロで全国唯一の大きな川中島です.

善入寺島は,度々起る洪水で,農作物や人畜にも大被害を受けていたため,当時の内務省が南北に堤防を築き,遊水地にしようと計画しました.

遊水地になることでそこに住んでいた3000人の住民は移転せざるを得なくなりました.

現在では,農作地として活用されており,季節によっては菜の花やコスモス,ひまわりなどが咲き誇っています.

善入寺島には,かつての神社や,小学校,役所の場所が記された石碑が点在しています.みなさんも探してみてはいかがでしょうか?

※本記事にある内容は松尾裕治先生の防災風土資源マップを参考に作成しています

四国防災八十八話倶楽部

本サイトは「先人の教えに学ぶ 四国防災八十八話」の中に記載されている様々な教訓や,それらに関係する情報を紹介するサイトです.四国防災八十八話・普及啓発研究会が運営しています.

0コメント

  • 1000 / 1000